鹿児島県は九州の南に位置し、温暖な気候と豊かな自然環境、優れた文化が根付いた地域です。

歴史的な人物を輩出した地域としても有名で、西郷隆盛や大久保利通、2008年の大河ドラマで注目を集めた篤姫などがいます。自然環境では日本初の国立公園・霧島と、世界文化遺産である屋久島があります。屋久島はジブリ映画「もののけ姫」の舞台となった場所としても知られています。

観光スポットとしての人気も高く、年間を通して多くの方が足を運んでいます。

そして鹿児島県で忘れてはいけないのが、食文化です。豊かな自然環境の中で育てられた食材を使った料理は、幅広い世代で愛されています。有名な特産品として、鹿児島黒牛・かごしま黒豚・地鶏が挙げられます。

鹿児島黒牛はきめの細かいやわらかな肉質と、バランスの取れた霜降り肉が特徴です。筋繊維が細いかごしま黒豚には旨み成分がたっぷりで、歯切れの良さとやわらかさが魅力的な豚肉です。そして地鶏ですが、さつま若しゃも・さつま地鶏・黒さつま鶏の3種類がいます。

脂のノリが良いため調理がしやすく、冷めても美味しさをキープする肉質となっています。

旅行のお土産として人気の食べ物に、さつまあげがあります。多くの県民から愛されている郷土料理で、今では日本各地にその名が知られています。

さつまあげは魚を原料とした練り物、タンパク質やカルシウムなどが多く含まれています。さつまあげの歴史は古く、現在の沖縄県が琉球王国と呼ばれていた時代、琉球の郷土料理チキアーギが伝わってきたことが始まりと言われています。

チキアーギという言葉なまり、鹿児島県ではつけあげと呼ばれるようになりました。その後、味の品質を向上させるための改良が加えられ、現在のさつまあげが誕生したのです。